もうだいぶ有名になったモンキー・D・ルフィーのセリフですね。
ここにはビジネス書にもテーマとして取り上げられる自己啓発の哲学が含まれています。
ビジネスマンだけではなくて、何か成功をつかみたいと思っている人たちにとって大事な、そして、バイブル的な言葉です。
今回は、受験生が勉強に向けて効率のよい学習をし、実りある結果を得るために、この言葉の意味を考えながらお話をしたいと思います。
■目標がなければ思いは空回り
何事においても目標が無ければ成功は望めません。これは当たり前のことのようですが、みんなが本当に分かっているかと言えば、けっこう怪しいものです。
もちろん受験生にとっての「目標」は第一志望校ですが、よく「成績が上がってから考える」という子がいます。これでは成績は上がりません。
とくに中3生の夏からは各種大会が終わって全員が勉強するので成績は上がりにくくなります。
だから、第一志望校を決めて、「そこへ行くんだ」という強い気持ちがとても重要です。
ですからひとまず、第一志望校の学校名を普段勉強している机の前に貼りましょう。それを毎日見て声に出して「○○高校に合格した」と言いましょう。
過去形で言っているでしょう。そうなんです、あとで「マインドセット」のお話しはしますが、過去形で言うのもポイントの1つです。
それより、ここで最も大切なのは具体的な数字です。数字は目標達成の大事な要素になります。
第一志望校の偏差値であるとか、その高校の合格者平均点であるとか、具体的にデータとして公表されている数字が、これから先の学習目標の目安になるわけです。
この数字を知らないでやみくもに勉強していても無駄が多くなることは避けられません。「目標」は具体性が無いと目標にはなりにくいのです。ボヤボヤっとしたとか、何となくとか、はっきりしていない目標は有って無いようなもの!
★Point★
①第一志望校を決める
②第一志望校の基準になる数値を調べる
■「なりたい」ではなれない・・・「なる」という思いが成功に導く
さて、志望校は決まりましたか。ここからモンキー・D・ルフィーの登場です。
ここで問題です。
なぜ、ルフィーは毎週「海賊王に!!! 俺はなる!!!」と宣言しているのでしょうか(^_-)。
「俺、海賊王になりたい」では海賊王になれないことを知っているからです。
それはこういうことです。
目標に向かってがんばったところ、半分は達成しました。
またその半分を達成しました。さらに半分、さらに半分、と限りなく目標に近づいていきましたが、決して到達しません(「ウィリアムテルの矢」と言います)。
それは、いつまでも「~になりたい」と思っているのは、いつまでも「~になりたい」と思い続けたいんだな、と深層心理が勝手に判断し、行動の邪魔をするからです。
じゃあ、どうするか。
ルフィーのように「○○高校の生徒になる」と言い切ることが大事なんですね。
ただ、言葉だけで「○○高校の生徒になる」と口にしても、それは形だけなので「~になりたい」と言っているのと大差ありません。
そこで大事になるのは「その高校生になっているイメージ」を作ることです。
これから学校見学や説明会に行くでしょ?
そのときがイメージ作りのチャンスです。ただし、イメージ作りは第一志望校だけにしましょう。
■イメージ作りの方法
第一志望校の見学に行くことにしましょう。
もしあなたがテニス部に所属しているなら、その高校のテニスコートも見学すると思います。そこで練習をしているメンバーの中に、必ず知っている人がいるはずです。それは、あなた自身です。
テニスコートにいるテニス部員の中にあなたがいることをイメージしましょう。
普段、中学校で練習しているあなたは、先輩たちの息づかいもラケットの音もリアルに感じ取れるはずです。それは自分が造り出している音でもあります。
見学者のあなたは遠巻きに先輩たちの練習を見てはいますが、その輪の中にあなたがいて、一緒に練習しているイメージを持つことは簡単なはずです。
それは、野球部だってサッカー部だって同じこと。
その映像をしっかり目に焼き付けてくることが、学校見学や説明会の大きな目的です。これをしないで、ただ学校の説明だけを聞いて終わってはもったいないでしょう。むしろ、それは資料に書いてあることですからあまり価値はないかもしれません。
ぜひ、第一志望校の見学はイメージ作りを中心にしましょう。たった1校でいいのですから、エネルギーをそこ1点に集中させて。
こういう作業を、「マインドセットを作る」といいます。
ここで作った「マインドセット」は高校入試の結果が出るまで役に立ちます。
入試直前に弱気になったら「マインドセット」に助けてもらいましょう。
実は冬になるころ、「○○高校に入る」から「○○高校に入った」と結果を表す過去形に変えておきます。ここも大切なポイントです。結果のイメージを作りましょう。
すでに「○○高校」の高校生になっているイメージがこれで完成しますので、最強の「マインドセット」を持っていることになります。強い武器ですよ。
進研の受験生たちが第一志望校に合格していくのは、こんなことも一役買っているようです。
上位校に合格していく子は皆とは言いませんが、こういう「マインドセット」に救われた子たちです。
とにかく弱気一点張りで、「私はダメだ~、私はダメだ~」を呪文のように唱えていては何も起こりません。
皆さんもぜひ、しっかりした目標を作って目標に臨んでください。 Good Luck!
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